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こどもの紫外線対策について

日焼けは日光の紫外線で起こります。紫外線をたくさん浴びすぎると、

① しわやしみなどの皮膚老化を早める
② 将来、皮膚ガンを起こしやすくなる
③ 目の病気(白内障、翼状片、網膜のメラノーマというガンなど)を起こしやすくなる

ということがわかっています。
赤ちゃんのうちから、強い日焼けをしすぎないように注意してあげることは、生涯健康で過ごすために、とても大切なことです。


日焼けをしすぎないようにするには、次のようなことに気をつけましょう。
なお、晴れた日ばかりではなく曇りの日でも注意をしましょう。

時間帯

一日のうちで午前10時から午後2時までに紫外線量が一番強くなります。
できるかぎり、その時間帯に長時間戸外で活動することがないように計画を立てましょう。

場所

日陰を選んで遊ばせましょう。
日なたでは、ひさし、屋根、パラソルなどの下で遊ばせましょう。

帽子や衣類

つばの広い帽子をかぶせましょう。衣類は、肌の露出が少ないもの、目の詰まった布でできているもの、紫外線を反射しやすい白か淡い色のものを着せましょう。紫外線防止効果のある繊維でできた衣類も売られています。

サンスクリーン(日焼け止め)

サンスクリーンは、小さい赤ちゃんから使うことができます。通常は、病院で健康保険適応のある処方を受けることができませんので、ベビー用や子供用として販売されているものを購入してください。低刺激性と書いてあるものを選び、防御指数は、日常の生活ではSPF15~20、PA++、海や山ではSPF20~40、PA++~+++を目安にしましょう。汗や水で落ちにくい、ウォータープルーフの製品であればなお効果的です。 あまりうすく延ばしてつけると効果が低いので、図のような量とつけ方を参考にしてください。使用後はきちんと洗い落としておくことも大切です。普通の石けんやボディーソープで落とせるものがほとんどです。 購入するときに、洗い方についての商品説明を確かめるようにし、わからないときはお店に尋ねておきましょう。

☆よくある質問

Q「塗り薬や、虫よけと一緒に使うときはどうすればいいですか?」

A「塗ぐすり→サンスクリーン→虫よけ」の順で使いましょう。

Q「こどもは日光に当たらないと、骨が丈夫にならないと聞きましたが?」

A「骨を作るために必要な栄養素ビタミンDを作るためには、日光に当たることが必要ですが、そのためには、1日のうちで手の甲が15分日光に当たる程度で十分なのです。普通の散歩や買い物程度を行っていれば大丈夫です。余分な紫外線を避けて生活することは、その妨げにはなりません。」



学校保健委員会から

保育所・幼稚園での集団生活における紫外線対策に関する統一見解(2015.09)
学校生活における紫外線対策に関する統一見解 (2015.09)

保育所・幼稚園での集団生活における紫外線対策に関する
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解

お子さんとその保護者さん、ならびに保育所・幼稚園の先生方へ

保育所・幼稚園での集団生活における紫外線対策について

 皮膚が過剰な紫外線に曝露されると健康にさまざまな悪影響が生じます。子どもの時から適切な紫外線対策を行うことは美容目的だけでなく、生涯にわたり健やかな肌を保つために大切な生活習慣の一つです。

1.屋外活動

1)時間を工夫する

 紫外線は、1 日のうちでは早朝や夕方は非常に弱く、10時から14時の間が強くなります。紫外線の強さを表すUVインデックスを参考にして、屋外活動はなるべく紫外線の弱い時間帯に行い、 強い時間帯には紫外線対策をきちんと行いましょう。
 また、紫外線は1年の中では4月から9月に強くなります。一方、皮膚は夏から秋にかけて色素を増して角層(皮膚の最外層)も厚くなるので、同じ強さの紫外線でも春より秋の方が紫外線に対する抵抗力が強くなります。
 長時間にわたって、紫外線を浴びるような屋外活動は、これらの時間帯や季節を考慮しながら行いましょう。

*UVインデックス:紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したもの。気象庁では UV インデックスを用いた紫外線情報を提供している。

2)場所を工夫する

 日陰は日向の約50%に紫外線が減るので、テントやパラソル、よしず等を積極的に利用しましょう。曇りでも晴天の約80%の紫外線が出ているので対策は必要です。

3)帽子、服で覆う

 帽子のつばが7センチあれば約60%の紫外線をカットできるので、なるべく被るようにしましょう。七分袖や襟付きのように体を覆う部分の多い服のほうが紫外線から肌を守ることができます。 生地の色は濃い色のほうが紫外線を吸収しますが、熱中症を防ぐためには、白か淡い色のもので、織目や編目がしっかりした木綿かポリエステル・木綿の混紡素材のものを選ぶと良いでしょう。

4)サンスクリーン剤を上手に使う

 サンスクリーン剤の強さを示すSPFと紫外線防御能は直線的には比例せず、SPF15以上であれば集団生活における紫外線対策としては十分です。ただし、たっぷりと均一に塗らないと期待通りの効果は得られません (塗る量は顔ではクリームならパール粒大(7~8㎜大)、液なら1円玉大を手のひらに取って塗り伸ばし、同じ量でもう一度重ね塗りしてください。 耳介、首、胸元、背中、腕や手背なども塗り忘れや塗りむらがないように塗ってください)。屋外活動の15分前までに塗ると肌になじんで青白さが目立たなくなります。また、時間とともに、効力が弱くなったり、 汗で流れたりもするので、2、3時間ごとに重ね塗りするとより効果的です。

2.水遊び

最も肌を露出し、紫外線の影響を受け易いので、紫外線対策は重要です。

1)時間を工夫する

 紫外線の強い時間をなるべく避けましょう。

2)場所を工夫する

 室内プールの利用、プールの上に天幕を張るなどして泳ぐ時の紫外線を防ぐのが理想ですが、プールサイドにテントを用意すれば、泳がない時の紫外線から肌を守ることができます。

3)服で覆う

 プール外での体操着の着用や、泳ぐ時にラッシュガード**を着用するのも紫外線防御に役立ちます。

**ラッシュガード:紫外線防御、擦り傷から肌を守ることを目的としてプールやマリンスポーツ時に着用する衣類。身体にフィットして濡れても大丈夫な素材でできたTシャツのようなもの。

4)サンスクリーン剤を上手に使う

 サンスクリーン剤によるプールの水質汚濁が懸念されていますが、耐水性サンスクリーン剤を使用すれば汚濁されないことが複数の研究により明らかにされています。 必要な時にはサンスクリーン剤の使用を許可してもらいましょう。
 塗る時間は午前中であれば登園前に自宅で、午後であれば昼休みに塗ると良いでしょう。

3.子どもが使うのに適したサンスクリーン剤

 集団生活で用いるのに適したサンスクリーン剤は以下の条件を満たすものが推奨されます。

① 「SPF 15 以上」、「PA ++ ~ +++」を目安
   普通の生活においては、むやみに SPF の値の高いものを使う必要はありません。
② 「無香料」および「無着色」の表示があるもの
③ プールでは「耐水性」または「ウォータープルーフ」の表示があるもの

 紫外線に短時間当っただけで真っ赤になっても色黒(色素沈着)にならない皮膚のタイプを持つお子さんの場合、紫外線対策は特に大切です。ただし、紫外線は必ずしも怖いものではありません。 過剰な紫外線防御はお子さんの成長の妨げになることがありますので、上手に紫外線対策を行って下さい。

平成27年9月

日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会

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学校生活における紫外線対策に関する
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解

お子さんとその保護者さん、ならびに学校の先生方へ

学校生活における紫外線対策に関する具体的指針

 紫外線対策は美容目的だけではありません。不必要に過剰な紫外線に曝露されることにより、健康にさまざまな悪影響が生じます。 子どもの時から適切な紫外線対策を行うことは、生涯にわたり健やかな肌を保つために大切な生活習慣の一つです。

1.屋外活動

1)時間を工夫する

 紫外線は、1日のうちでは早朝や夕方は非常に弱く、10時から14時が強くなります。なるべく紫外線の弱い時間に屋外活動を行い、 紫外線の強さを表すUVインデックスを参考にして強い時間に行う時は紫外線対策をきちんと行いましょう。
 1年の中では4月から9月が強く、皮膚は色素を増し角層(皮膚の最外層)が厚くなることで春先より夏から秋にかけて紫外線に対する抵抗力が強くなります。 運動会など、長時間、紫外線を浴びる行事は春よりも秋が良いでしょう。

2)場所を工夫する

 日陰は日向の約50%に紫外線が減るので、テントやパラソル、よしず等を積極的に利用しましょう。曇りでも晴天の80%以上の紫外線が出ているので対策は必要です。

3)帽子、服で覆う

 帽子のつばが7センチあれば約60%の紫外線をカットできるので、なるべく被るようにしましょう。七分袖や襟付きのように体を覆う部分の多い服のほうが紫外線から肌を守ることができます。 生地の色は濃い色のほうが紫外線を吸収しますが、熱中症の懸念から、白か淡い色のもので、織目や編目がしっかりした綿かポリエステル・綿の混紡素材のものを選ぶと良いでしょう。

4)サンスクリーン剤を上手に使う

 サンスクリーン剤の強さを示すSPFと紫外線防御能は直線的には比例せず、むやみに強いものを使わずともSPF15以上であれば学校生活における紫外線対策としては十分です。ただし、たっぷりと均一に塗らないと期待通りの効果は得られません(塗る量は顔ではクリームならパール大、液なら1円玉大を手のひらに取って塗り伸ばし、同じ量で二回塗りしてください。首、胸元、腕や背中なども塗り忘れや塗りむらがないように塗ってください)。屋外活動の15分前までに塗ると肌になじんで青白さが目立たなくなります。また、効力が弱くなったり、汗で流れたりもするので、2、3時間ごとに重ね塗りするとより効果的です。

2.プール授業

最も肌を露出し、紫外線の影響を受け易いので、紫外線対策は重要です。

1)時間を工夫する

 紫外線の強い時間をなるべく避けましょう。

2)場所を工夫する

 室内プールの利用、プールの上に天幕を張るなどして泳ぐ時の紫外線を防ぐのが理想ですが、プールサイドにテントを用意すれば、泳がない時の紫外線から肌を守ることができます。

3)服で覆う

 プール外での体操着の着用や、泳ぐ時にラッシュガードを着用するのも紫外線防御に役立ちます。

*ラッシュガード:紫外線防御、擦り傷から肌を守ることを目的としてプールやマリンスポーツ時に着用する衣類。身体にフィットして濡れても大丈夫な素材でできたTシャツのようなもの。

4)サンスクリーン剤を上手に使う

 プールの水質汚濁が懸念されていますが、耐水性サンスクリーン剤を使用しても汚濁されないことは複数の実証実験で明らかになっています。 必要な時には使用を許可しましょう。塗る時間は午前の授業であれば通学前に自宅で、午後の授業であれば昼休みに場所を決めて塗るようにすると時間の無駄がなくて良いでしょう。

3.子どもが使うのに適したサンスクリーン剤

 集団生活で用いるのに適したサンスクリーン剤は以下の条件を満たすものが推奨されます。

① 「SPF 15 以上」、「PA ++ ~ +++」を目安
   普通の生活においては、むやみに SPF の値の高いものを使う必要はありません。
② 「無香料」and「無着色」の表示があるものに制限
③ プールでは「耐水性」or「ウォータープルーフ」表示のもの

 紫外線は必ずしも怖いものではありませんが、上手に付き合っていくことは重要です。特に紫外線に短時間当っただけで、真っ赤になるけれど色素沈着にならないお子さんのケアは大切です。

平成27年9月

日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会

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